写真はwikiさんより、ラフマニノフのビクター社の広告、お借りしました♪
しほりです♪
『ラフマニノフピアノ協奏曲第2番』を巡る音の旅。
さて、最初に知っておきたいのは、20世紀初め、蓄音機ができて、どんな風に録音がされてたか?ということ。
今から考えたら、え!蓄音機って電気使わないの?とびっくりです♪
今、私たちが、いとも簡単に音楽を聴けるのは、「音を録る→再生する」その技術が生まれたから。
生演奏しかなかったものが、他の場所でも聴けるという原点が、この時代だったんですね。
その頃は、蓄音機を通して、その振動をそのまま記録し、また蓄音機で再生していました。
アコースティックだったんですね♪
(のちに電気蓄音機もできますが…)
電気とか信号変換もないから、そのものの音なので、良い蓄音機だとまるでその場で歌っているみたいに聴こえるのだそうです。
他の形のレコードもありましたが、より便利な円盤型が残っていきました。
当時は、蓄音機から金属の原盤に音を録り、そこから今SP盤と言われるレコード盤を作っていたわけです。
SP盤の中でも多く使われたのが、シュラック盤。簡単にいうとカーボンの粉などをカイガラムシの粘液=シュラックで固めたもの。それもびっくりですよね〜
今も着色料として、カイガラムシけっこう使われてるけど…
ということで、有機体なのでカビたり、すぐ割れたりで、保存するのが大変。
そこに、ポリ塩化ビニールが登場し、今もたくさん残っているLP盤ができたおかげで、
爆発的に世界に広がったんですね。
今はまたアナログ回帰やDJもあって、LP盤はみなさんほぼ見たことあると思います。
もともとのスタンダードのSに対して、ロングのL、長時間の再生(33と1/3回転で30分)ができるいうことで、大きな盤でも強度があり軽い塩化ビニール製のLPに移行していきます。
ラフマニノフの時代は、ちょうど蓄音機から、電気録音に移る時代。
盤はSP盤で、1分間に78回転。一枚に5分くらいしか録れないというものでした。
ということが、わかっていると、このラフマニノフの問題も、なるほど〜って面白くなってきます♪
なので、まず蓄音機がどんなものか?を知ってみましょう。
以前も載せましたが、たまたまヒットした「ブランデンブルク協奏曲 第4番」を再生しているブログが素晴らしかったので、シェアさせていただくことにしました。
真ん中に蓄音機の絵があります。
日本だとビクターの犬のマークでよく知られてますね。
蓄音機のあのラッパ、そこから録音してたとは知らなかったんです(>_<)
音を入れるも出すもできたんですね。
すごい!
このブログに書いてありますが、録音自体は、なんと終戦前。日本では玉音放送が録音されていた時間と同じ頃だそうです。
①でご紹介したディズニーの『ファンタジア』は、1940年で戦前ですから、録音技術がその頃のアメリカすごく発展していったこともわかります。
ブランデンブルクの4番はバロックフルート2本を使った、明るい、平和な感じがする大好きな曲です。
5分くらいで、針が真ん中まで行って、一枚目が終わり、万華鏡のようになりますが、
その間に盤を取り替え、針を乗っける作業が編集されているんです。
一曲の間にこれを何回もやらなくてはならなかったんですね。
「バッハ カンターテン」さんのブログご覧ください。
このことは、以前の記事にも書いています。元記事は、またその頃のことを詳しく書いていますが、
こちらでは、香山さんと私のやりとりを載せさせていただきますね(^^)
*文中に同じ音源をデジタル化したものが出てきます。ぜひ比べて聴いてみてくださいね〜
(5分でひっくり返してたものを、今はこんな風にきれいに繋げて聴くことができます。そういう面ではこれもいいですね♪ )
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(香山さんより)
クーセヴィツキーのブランデンブルク協奏曲初めて聴きました。しかも名器クレデンザでの再生!
当時は電蓄にくらべて遥かに音楽的な音ということで評価が高かったものですね。
その後、LP〜ステレオ〜HiFiオーディオ、デジタル・・という時代の流れで再生音楽の在り方も変わっていきましたが、アコースティック蓄音機の独特の質感は、生でその場で聴かないとわからないものです。
はじめてクレデンザの音を聴いたときに、データ的には原音とはかけ離れた音なのに、最新のデジタル録音にはない生々しさに驚きました。とくに人の声はほんとうにその箱の中に人がいるような質感です。
同じ音源からデジタル化したものを見つけました。
音はクリアですがずいぶん感じが違います。
どんなに高度な技術でも「生の音楽」そのものを伝えることはできません。音楽の伝わり方って不思議なものです。
(返信)
香山さん、ありがとうございます!
78回転の録音調べていてヒットしたのですが、そんなに貴重な録音だったとは(^^)
私もレコード育ちなのですが、アコースティック蓄音機の音は聴いたことないのです。やはり直接蓄音機に録音した声を聴いてみたらすごいものがありそうですね!
本当に音は不思議なもので、興味がつきません(≧∀≦)
→続く
①は→こちら