しほりです♪
さて、ラフマニノフの続きです。
お話の始まり①は→こちら
「ひょうたんから駒!」のように、ピアノ協奏曲第2番、なんとアコースティック(電気を使ってない)の貴重な録音を聴くことができたのですよ*\(^o^)/*
当時はアコースティックから電気録音に変わる大きな変化の時代。
今までご紹介していたのは、1929年に電気を使って、つまりマイクで音を拾う録音でしたが、
実はその前に蓄音機でも録音していた!
その録音が、まあ素晴らしかったんです♡
(→この演奏のURL記事の後の方にありますが、こちらからも♪聴くだけでも→→→蓄音機の録音)
前の記事にコメントいただいたYokotaさんが、蓄音機録音についてわかりやすく教えてくださっています。
→「蓄音機はいわば、オーディオの原点です。
ラッパ型の集音器で感知した音(振動)をそのまま円盤等に刻み込み、そのコピーを針でトレースして電気を使わず、ラッパ(ホーン)で再生しました。
そこから出る音は、音楽のエッセンスそのものです。素晴らしい音を聴くことができます。」
~ここからは、私の疑問の意外な顛末と、録音当時の詳しいお話し。よかったらお付き合いください♪( ´▽`)~
実は、そこにたどり着くまでには、私が清水の舞台から飛び降りたくらいの気持ちで、
ある外国の方の、こちらもラフマニノフ本人演奏動画にコメントした、ということから始まりました。
つくづく外国語苦手だなぁと思ってますが、さんざん悩んだ挙句、質問してみたんですよね~
その答えから、また悩んでしまって…
泥沼~(p_-)
そうだ!香山さんに相談してみようと、思い切ってお願いしてみたのです♪
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(私のメールより)
…ラフマニノフ本人の録音ということで、ある方があげられていたものです。
オーマンディーの指揮、フィラデルフィア管弦楽団で。
これがまた、すごいスピード感で駆け抜けるので、笑ってしまうほど気持ち良く聴けたのですが、
最初に出てくる録音の日付が、ストコフスキーと同じで。
オーマンディーはほぼ聴いたことないので、演奏についてはわからないのですが、
この日付で二人同時にレコーディングすることもありえないし、
オーマンディーがフィラデルフィアを指揮するのも、この時代より後のことですよね。
恐る恐るその人にコメント書いてみたら、たしかにオーマンディーであるとの返事でした。
とりあえず、お返事ありがとうと返そうと思っていますが…
もしかしたら、年代が違うのかと思って調べたら、
1940年に第三番を録音して、ストコフスキーの2番とカップリングしたものは、今も発売されていました。
その人の動画は、一切電気的加工もないと書いてあって、貴重な録音で、紹介したいなと思ってたのに、またまた泥沼にはまってしまった感じです。
そこで、深い知識をお持ちの香山さんに、助けていただけたらと思いまして、メールさせていだきました…
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(香山さんより)
この録音はオーマンディ指揮だと思います。ただし日付が間違いで1939年のはず。
ラフマニノフはオーマンディ/フィラデルフィアとピアノコンチェルトの録音をしていて、いままでは3番しか世に出ていませんでした。日本版でも2番ストコフスキー3番オーマンディーの組み合わせで出ています。
…聴いた印象としては、まず録音技術の進歩が感じられますね。低音~高音、強弱も幅が違います。
でも、演奏としては、ストコフスキーとの共演のほうが面白いです。
オーマンディーは版は普通の上手なオケという感じで、あくまでラフマニノフがリードしていますが、ストコフスキーのほうは、強烈な個性がぶつかり合う感じがすごい。いわゆるストコ節があちこちに出ていて、ラフマニノフも振り回されています。
調べていたらついでに、2番のアコースティック録音もあることがわかりました。
あとで、ゆっくり聴きますが、こちらは録音技術の関係もあって、ストコフスキーが相当オケに手を入れた演奏のようで、ラフマニノフは1楽章の発売を認めなかったとか。
おもしろくなってきました。
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(私が調べてほしかったA氏の動画について)
いろいろ調べても、ラフマニノフのピアノコンチェルト2番のオーマンディーとの録音があるという記録は見つかりません。1,3,4番だけです。
2番はストコフスキーとだけ2回録音しています。
A氏は、歴史的音源のデジタルリマスターについてかなり激しい口調で批判していますが、この録音の音源については一言も言及していません。
私の印象としては、オケはいかにもオーマンディー/フィラデルフィアらしいサウンドです。ストコフスキーとはまったく感じが違います。
一方でピアノですが本当にラフマニノフなのか疑問を感じました…
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~なんと、またまた、真偽のほどがわからない動画にぶつかってしまったのでした(>_<)
でも、新しく発見した古い録音は素晴らしかったのです*\(^o^)/*~
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1924年アコースティック録音のラフマニノフのピアノ協奏曲2番、ラフマニノフとストコフスキー/フィラデルフィア交響楽団です。
人数を極端に減らした特別編成のオケ、ピアノは録音用に特別な小型ピアノだったようです。
1929年の電気録音の演奏は演奏会と同じフルオーケストラとグランドピアノですが、24年の録音のための特殊編成オケによる演奏もなかなか味わい深いものですね。
当時の最先端技術に挑戦する芸術家とエンジニアの情熱が生み出した、単なる歴史的記録とは言えない芸術だと思います。
ただし1楽章だけは、ラフマニノフもストコフスキーも発売を許可しなかったそうで、幻の音源だったものが最近発掘されCDになったものがこの音源です。
A氏が糾弾している「デジタルリマスター」技術によって、ノイズが取り除かれ聴きやすくなっています。
この演奏の2楽章は際立って美しいと思います。
このような歴史的録音は、様々な音源がyoutubeにアップされていますが、使われた音源や再生方法によって、ずいぶんと印象も変わってきます。
オリジナルの音源や再生方法について説明が無いものも多く、いろいろな混乱の元になっています。
今回、ラフマニノフの録音のことで、あらためていろいろ勉強することができました。
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~さて、時空を超えたような音の旅。
読んでくださり、ありがとうございます♡
すてきな発見があり、また意外な顛末もあり。次回もう少し続きます!~